2022年4月の記事一覧
校長日誌 新入生入校時オリエンテーション
令和4年4月8日(金)新入生入校時オリエンテーションを行いました。午後2時間を使って、校長、学年主任からの講話の後、教務関係、SSH関係、生徒指導関係、進路関係、情報モラル関係について各主任等から話をし、最後に音楽部による校歌の披露がありました。たくさんの情報でしたがいずれも重要な内容でしたので週末に振り返って、月曜日からの本格的な高校生活に備えてください。
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入校時OT校長講話概要
新入生の皆さん、こんにちは。感染拡大防止の観点から、昨今の入学式は短めにとの流れで、式辞も短くしています。もう少しだけお話ししたいことがあったので、時間をとってもらいました。式辞の中で話した「考え抜く習慣を」の具体例をお話しします。
私は元々数学の教員なので、特に感じることなのですが、質問しにくるときに「この問題がわかりません」と言う生徒がいます。これは教員からは最も困る言い回しで、一体何をどこまで教えればいいかわかりません。そもそも質問の体をなしていません。
その生徒は問題を解くためには考えることをしたでしょうが、おそらく教える側の立場は考えていないのでしょう。教員になんてなったことがないからわからない。という人がいるかもしれませんが、それでは、長い人生をよりよく送ることは難しいかもしれません。
自分とは全く違う立場の人たちのことを考える力というのは、これからの多様性を重視する社会においては必要不可欠な力です。エンパシーと言います。
数年前にベストセラーとなった「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の中でエンパシーが触れられていて、そこから大分一般的な言葉になったので、耳にしたことがある人も多いと思います。
エンパシーは先天的な能力ではなく、後天的に身につける能力です。想像し、考える習慣をもつことで、エンパシーを高めることができます。多くの人がこうした力を身につけることで、人々が暮らしやすい社会を形成することができます。よりよい社会を作るために、皆さん考えることを止めないでください。
さて、数学の質問はどのようにすればいいか? 問題を解くにあたって、自分はどういった方針で、どこまで考えたのか、どこでつまずき先に進めないのか、できればノートなどに書いて持ってくるか、わかりやすく説明をするかすべきでしょう。単に「わかりません」では困ります。必ず自分の考えを言うようにしてください。
では、この後、あれこれ話があります。しっかり聞いて、色んな人の立場を想像して、自分はどうしていけばいいのかよく考えてください。
さて、この2日で皆さん疲れたでしょうから、週末はゆっくり休んで月曜日から元気に川女生活を送りましょう。
校長日誌 入学式
令和4年4月7日(木)入学式を行いました。新たに359名が川女に仲間入りしました。意欲に満ちた新入生を迎え、私たち教職員も気の引き締まる思いです。有意義な3年間が送れるよう、共に頑張っていきましょう。
入学式会場の様子 | 正門を前に記念撮影を待つ列 |
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入学式式辞
ようやく春の暖かさが感じられ、桜の花びらの絨毯と新緑の色合いが美しい今日のよき日、意欲に満ちた359名の新入生を迎え、埼玉県立川越女子高等学校令和4年度入学式を挙行できますことは、教職員一同にとりましても大きな慶びであります。
この入学式を挙行するにあたり、新入生の御家族の皆様の御臨席を賜り、心から御礼申し上げます。誠にありがとうございます。
ただ今、入学を許可しました新入生の皆さん、入学おめでとうございます。在校生、教職員一同、皆さんを心から歓迎します。一緒に充実した川女生活を築いていきましょう。
本当は、もっと盛大に皆さんの入学をお祝いしたいのですが、新型コロナウイルス感染症対策のため、このようにコンパクトな式典とせざるをえませんでした。新入生の皆さん、御家族の皆様そして本日御来校が叶わなかった方々に心からお詫び申し上げます。
さて、3年にもわたる人類と未知のウイルスとの戦いは、人類の英知を結集して徐々に収束に向かっているかに見えますが、この影響は経済的、文化的に長く影を落とすことが予測されています。こうした動乱期ともいえる時代に、クオリティの高い意思決定を継続して行うためには、広い視野と多様な経験に基づく高度な思考力が求められます。
川越女子高校では、多岐にわたる学習内容と様々な経験ができる教育プログラムを用意しています。新入生の皆さんは、その中から自分自身で考え選択し、多くの経験を通じて広い視野を獲得する基礎を作ってください。
しかし、与えられたものだけで満足していては、高度な思考力は身につきません。思考するための基礎を固めながら、考え抜く習慣をつけてください。そういう姿勢が川女生に求められていると同時に、皆さん自身が今後、よりよい人生を送るために必要な力の獲得につながります。
新入生の皆さんが、本校で多くのことを学び、考え抜いて、活躍することを心から期待しています。
御家族の皆様、本校へのお子様の御入学誠におめでとうございます。この場を借りて、御家族の皆様に一つお願いがございます。民法の改正により成年年齢が18歳に引き下げられました。多くの生徒が在校中に成年となります。とはいえ、お子様はまだまだ分別に欠ける部分もあるでしょう。ですから、お子様から目は離さないでください。しかし、高校生活は成年への最終準備段階となります。お子様が健全な成年となるために、今、お子様と握っている手を少しずつ離してください。新入生の皆さんも、川女生として自立していくのだという気持ちを持って、この3年間過ごしてください。
本日から、皆様の大切なお子様を本校でお預かりいたします。教職員が一丸となり教育活動に取り組み、お子様の健全なる成長を支援して参りますので、御家族の皆様の御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、御臨席を賜りました御家族の皆様に改めて心から御礼申し上げますとともに、本日入学した新入生の皆さんが健康で実り多い学校生活を送ることができますよう祈念し、式辞といたします。
校長日記 着任式・始業式
桑原 浩校長先生の後任として芸術総合高校から着任しました校長の西野 博です。これからよろしくお願いします。
令和4年4月6日(水)着任式及び始業式を行いました。感染拡大防止のため、今回もオンラインでの実施です。着任式では、転退職された18名の先生方と他校等から新しく着任された15名の先生方のご紹介をしました。お世話になった先生方、ありがとうございました。また、新着任の先生方、よろしくお願いします。
始業式では、校長講話の後、進路指導主任から昨年度の進路実績と進路希望実現のための心構えについて、生徒指導主任から生徒心得の変更点と学校生活における注意点、不審者への対応などについて話がありました。
学校としても、生徒の皆さんが充実した学校生活を送れるよう支援しますので、皆さん自身も自主自律の精神で、前向きに真摯に様々な活動に取り組んでください。 以下は校長講話の概要です。表示されない場合は<続きを読む>をクリックしてください。
校長講話概要
みなさん、おはようございます。
着任式で紹介したとおり、私も含め新しいスタッフが加わり、新しい年度が始まりました。気持ちを新たに、川女での生活をより充実したものにしていきましょう。
まず一つ在校生の皆さんに報告があります。春休み中に令和4年度から令和8年度までの5年間のSSH再指定が決まりました。研究開発課題は「真の探Q者 未来に翔ける川女WING-世界に羽ばたくゼネラリストと、スペシャリストの育成-」です。引き続き様々な取り組みをしていきますので、皆さん積極的に参加し学びを深めてください。
さて、新たな年度が始まったとはいえ、新型コロナウイルス感染症との戦いは、まだ少し続きそうです。人の油断につけ込む狡猾なウイルスです。皆さんの活動の幅を広げるためにも改めて気を引き締めて一人一人が感染防止対策をよろしくお願いします。
このコロナをはじめとし、隣国が行っている戦争など、少し前までは想像もしなかったことが今現実に起きています。何が起こるかわからない先が見えない世の中が到来しているのです。VUCAの時代(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の英語の頭文字をとった言葉)とも言われています。
こうした一人一人の考え方が多様で、混沌とし、刻一刻と状況が変わる世の中において、万人に共通する正解がない社会では、より多くの人に理解してもらえる、いわゆる「納得解」を導き出すことが重要となります。
どうしたら納得解を得られるのか? もちろん、この問いにも正解はありません。
ただ、一ついえることは、よく考えるということでしょうか。
自分の知識や経験を総動員して考える。時には信頼できる人に相談し、意見を求め、その意見をさらに自分なりに再構築していく。
そうした一見面倒な作業をしていくと、与えられたものだけで導き出した解よりもより高度な納得解が得られると思います。
4月1日の着任の挨拶にあたって、先生方に「生徒に考えさせる指導を」とお願いしました。皆さんも安直に正解を求めるのではなく、様々なものに疑問を持ち、考え抜いてほしいと思います。「考え抜く」というのは、皆さんがこの混沌とした社会を生きていくための重要なスキルだと思うからです。
ぜひ、考え続ける川女生であってください。
では、この1年、皆さんの川女生活が有意義なものとなるように、私たちも支援しますので、皆さん一緒に頑張っていきましょう。