2023年10月の記事一覧
校長日誌 第2回学校説明会
令和5年10月28日(土)第2回学校説明会を行いました。沢山の中学生、保護者の方においでいただきました。本校の魅力は伝わったでしょうか。本日伝えきれなかった本校の良さはまだまだ沢山あります。来春、この学び舎でその良さを体感してください。お待ちしています。 |
校長日誌 第3考査
令和5年10月18日(水)~23日(月)第3考査を行いました。日頃の学習の成果を発揮できたでしょうか。今回の結果を基に、次にどうすればよいかをじっくりと考え、行動に移してください。更なる飛躍を期待しています。 |
校長日誌 「新聞学習」講演会
令和5年10月12日(木)1年生の「総合的な探究の時間」で「新聞学習」の講演会が行われました。講師は埼玉県NIE推進協議会事務局長((株)埼玉新聞社編集局編集管理幹)吉田俊一氏です。吉田氏からは新聞の見出しの付け方についてや、人に伝わりやすい文書の構成など論文作成や文章の読み方のポイントにもなる日頃の学習に役立つお話しをいただきました。生徒は熱心にメモをとりながら聞き入っていました。また、講演後の質疑にも丁寧にお応えいただきました。吉田様ご講演ありがとうございました。
講演の様子 | 質疑応答の様子 | 代表生徒からお礼の言葉 |
校長日誌 英語劇部自主公演
令和5年10月9日(月・祝)英語劇部の自主公演「Singin' in the rain」が川越市やまぶき会館で行われました。演技、歌、踊り、照明、音響などどれをとっても大変素晴らしい内容でした。雨の日の午後でしたが楽しく過ごすことができました。次回春の自主公演を楽しみにしています。
校長日誌 後期始業式
令和5年10月2日(月)後期始業式を行いました。爽やかな日和となったので、今回は体育館に全校生徒が一堂に会する集会形式としました。3学年全員が体育館に集合するのは実に4年振りのことです。校歌も3学年揃って斉唱ができました。素晴らしい斉唱でした。校長講話の後、進路指導部主任からは人間国宝で漆芸家の大場松魚氏の文章を紹介し、目標を定め、自分を高めることについて、生徒指導部主任からは服装の在り方、不審者対策としてできるだけ複数で周囲に注意を払いながら登下校すること、SNSへ書き込みする際の注意事項等について講話をしました。
始業式に続いて、部活動等の報告会、壮行会が生徒会主催で以下のとおり行われました。
報告会
少林寺拳法 インターハイ 単独演舞の部
壮行会
陸上競技部 関東大会 棒高跳び
全校生徒で校歌斉唱 | 報告会 | 壮行会 |
以下は、校長講話の要旨です。表示されない場合は<続きを読む>をクリックしてください。
校長講話要旨
皆さん、おはようございます。
先日行われた紫苑祭では、紫苑祭実行委員会や生徒会をはじめとする生徒皆さんの協力で、素晴らしい文化祭を実施することができました。特に紫苑祭実行委員の皆さんは様々な状況をよく判断して紫苑祭の運営をしていただきました。そのおかげで当日の大きな混乱もなく、紫苑祭後の感染症の拡大などもなく、終えることができました。もちろん実行委員でない生徒の皆さんも、規律遵守の姿勢が素晴らしく、川女生のポテンシャルの高さを実感しました。本当にお疲れ様でした。
さて、今日はまず、先日男女共同参画苦情処理委員会から出された勧告についてお話しします。
昨年、「埼玉県立の男子高校が女子が女子であることを理由に入学を拒んでいる。女子の入学は当然認めるべきだ。女子差別撤廃条約に違反している事態は是正されるべきだ」との申し出が埼玉県男女共同参画苦情処理委員会に寄せられました。
それに対し、今年8月30日に苦情処理委員会は次のような趣旨の勧告をしました。
『「男女別学」は女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約上、男女別学であることだけでは条約違反とはされていないものの「男女共学」での教育が奨励されており、男女の役割についての定型化された概念の撤廃が求められている。埼玉県立高校の男女別学校における管理職や教職員の格差における問題が浮き彫りになっていることは明らかであり、別紙で提言した施策がなされるとともに、埼玉県立高校において、共学化が早期に実現されるべきである。』
というものです。詳しい内容は埼玉県のホームページに掲載されています。埼玉県教育委員会は来年8月までに何らかの回答をする必要があり、検討を始めたところだと聞いています。皆さんも当事者であるわけですから、一人一人が別学校について考える良い機会かなと思っています。
実は、20年ほど前にも、男女別学に関する同委員会からの勧告があり、長い時間をかけて検討が続けられています。一方で、こうした問題を議論するときに私たちは早期の解決を求めがちです。スピード感をもって判断すると言うことを小さい頃から評価されてきたからです。
このように一般的に現代社会で評価されてきた不確かさや懐疑的なことからいち早く脱出する能力。正解のない状況でも正解を作り出し、行動する能力。こうした問題解決能力をポジティブ・ケイパビリティといいます。
それに対し、長い時間議論を重ねるなど、すぐに答えが出ない状況でも性急に解決やその理由を求めず、不確かな状況下でじっくりと考えることを耐えられる能力をネガティブ・ケイパビリティといい、VUCAと言われる現代社会に必要な能力であると近年言われています。
その理由の一つは、当然のことですが、世の中の課題はすぐに解決できる物事ばかりではないということです。短期的視野で早く、正確に判断したものが、長期的に見ると必ずしも正しいとは考えられないことはよくあることです。ネガティブ・ケイパビリティを持つことで、じっくりと考え、今までにない発想で、より多くの人々に理解される方策を導き出すことが期待されるのです。
その他の理由として、ネガティブ・ケイパビリティを持つ人材は、「わからない」という不安や完璧でないことを受け入れたり、自分の見方や考え方以外の可能性はないかと常に考えたりすることから、いわゆるエンパシー(異なる境遇の他人を理解する能力)を持ち、他人により寛容であることがあげられます。
こうした人材が増えていけば、より暮らしやすい社会の構築に繋がると考えられているのです。
男女別学のような大きな問題でなくても、ちょっとした人間関係や出来事においても、必要な力と言えます。
さて、3年生はいよいよ次の進路に向けた準備が最終段階に入ってきました。あせってあわてて人生の問題の解決を求めたりしていないでしょうか? 試験では、クイック・ソリューションが求められ、ポジティブ・ケイパビリティが必要となりますが、そのための準備とこれからの長い人生を考えて行くにはネガティブ・ケイパビリティが必要です。
バランスの良い力を身につけ、その力を適切なタイミングで発揮することを意識して準備を進めることが大切です。
また、1,2年生も学校行事等の中心として活躍していく時期になりました。様々な力を身に蓄え、皆さんが様々な場所で活躍することで、川女がみんなにとって更に過ごしやすい学校となっていくことを期待しています。後期も頑張っていきましょう。
私からは以上です。