2022年10月の記事一覧

校長日誌 後期始業式・壮行会

令和4年10月3日(月)後期始業式を行いました。冒頭に、10月1日に着任した先生に挨拶をしていただきました。続いて校長講話、進路指導主任から「「できる」と考えることは自らの力を引き上げる」と川女生へのエール、生徒指導主任からはスラックス導入に伴う規約の変更他、制服着用全般についてと痴漢被害防止についてなどの話がありました。
始業式後は生徒会主催で、県大会3位になり、神奈川県相模原市で行われる関東大会に800m走で出場する陸上競技部への壮行会が行われました。自分の持っている力を発揮できるよう応援しています。

左:進路指導主任講話(教室の様子)

右:生徒指導主任講話

壮行会 関東大会出場者挨拶 生徒会長から激励 生徒会から花束贈呈

 

以下は、校長講話の要旨です。表示されない場合は<続きを読む>をクリック(タップ)してください。

校長講話要旨

皆さんおはようございます。先日行われた紫苑祭では、紫苑祭実行委員会や生徒会をはじめとする生徒皆さんの協力で、素晴らしい文化祭を実施することができました。当日の大きな混乱もなく、紫苑祭後のクラスターの発生などもなく、皆さんの規律遵守の姿勢と力の高さを実感しました。本当にお疲れ様でした。

 さて、今日は「エンパシー」についてお話しします。

 「エンパシー」という言葉は日本では3年ほど前のベストセラー、ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」で大変広まり、中学校の校長先生あたりも、講話の時に触れたりしていたでしょうから、又か、と言う人もいるかもしれませんが、少し我慢して聞いてください。

 この「エンパシー」という言葉。海外では、ブレイディさんの本の発行から数年前、マイクロソフト社の共同創業者ビル・ゲイツ、メリンダ・ゲイツ夫妻がスタンフォード大学の卒業式での式辞で「エンパシーなしのイノベーションでは、意味がない。エンパシーは、イノベーションと同じくらい重要だ。エンパシーこそ、様々な障害を打ち破り、未来への希望を開拓してくれる力である」と語ったことで「エンパシー」という言葉がビジネスマンを中心話題になりました。

 ただ、当時は莫大な利益を上げ、世界長者番付に毎年のように名前が挙がるマイクロソフト社の創業者が、ビジネスには思いやりと共感性が最も重要だと言ったことに対し、単なるきれい事ではないかなど、いささか冷ややかな反応をした人もいたようです。

 しかし、よく考えてみると、長く存続している企業が、経営理念に利他的な表現を使っています。それは決して見栄えや形でなく、実践している企業こそが生き残っているのではないでしょうか。

 そう考えると、ビル・ゲイツ夫妻の式辞は、単なるきれい事ではなく、成功の秘訣としてスタンフォード大学を卒業する学生に贈ったものだと気づきます。

 エンパシーを持つことは、人間関係を円滑にするだけでなく、営利、非営利を問わず、組織全体にとっても、極めて重要なのです。

 ところで、今更ですが、「エンパシー」とは何か? 私が考える「エンパシー」とは、自らの学習や経験で、相手の立場や考えを想像し、理解し、更に相手に必要な支援を適切に行うこと。その際、大きな見返りは求めないか全く求めない。ということだと考えています。

 様々な解釈や定義はあると思うのですが、そのいずれにも共通するのは、エンパシーは生まれついた感情や能力ではなく、後天的に獲得できる能力だということです。

 もし、自分にはまだそうしたスキルが無いかもしれない、と思った生徒は、獲得のための努力を是非していただきたい。

 多くの人と様々な話をしたり、色んな分野の本を読む、行ったことのない場所を訪れたりするなど、今まで自分してきたことと異なる体験をしたり、見たり、聞いたりして疑似体験をするなど、多様な経験と学習を重ねてください。また、相手を正しく理解するために学ぶ時間を惜しまないでください。

 更に、感情をあらわにしている人がいたら、意識して勇気を持って今持っているエンパシーを発揮してみてください。繰り返し練習を重ねるのです。

 エンパシーは能力ですから、獲得するには、そうした努力が必要です。

 今回の紫苑祭の成功は、川女の中に、少なからずすでにエンパシーを獲得した生徒がおり、組織の円滑な運営に貢献したからだと思います。

 これからもより多くの生徒が獲得し、一人一人がより円滑な人間関係を構築し、後期となった川女が更によりよい学校となっていくことを期待しています。

 最後に、工事の今後の予定について。皆さんの理解と協力もあり、工事は順調に進んでいます。東渡り廊下耐震工事と新館外壁工事については11月初旬には完了する予定です。なお、東渡り廊下のトイレは本日から使用可能となりました。また、西側トイレについては1月中に完成予定です。もうしばらく、お待ちください。

校長日誌 PTA等常任理事会・理事会、PTA主催「川女探検ツアー」

令和4年10月1日(土)PTA、後援会、体育・文化振興会、空調設備等設置運用委員会の第2回常任理事会・理事会が行われました。これまでの事業報告と来年度の各会会長、副会長候補の推薦委員会について協議されました。
午後はPTA総務委員会主催の「川女探検ツアー」が行われました。現在の2,3年生の保護者の皆さんはコロナ禍で校内に入る機会があまりなかったために企画されたものです。校内見学、部活動等の紹介ビデオ視聴及び本校教員の模擬授業を体験していただきました。当日は大変多くの保護者の皆さんにご参加いただきました。ありがとうございました。また、担当のPTAの方々、お疲れ様でした。
以下の写真は、川女探検ツアーの様子です。