2019年10月の記事一覧

校長日記 「SSH公開研究授業」及び「未来を拓く『学び』プロジェクト公開研究授業」にて

10月30日(水)本校にて、SSH及び未来学びの公開研究授業が行われ、30名を超す方々が来校されました。開会行事に続き、4・5時限(1コマ65分×2)の時間帯に授業が公開され、参加者の皆さんに授業を参観していただきました。

SS情報数理の授業にて 体育館でのバレーの授業にて SS生命科学の授業にて

対話的・主体的で深い学び、教科間連携、ICT機器の活用、アクティブラーニングといった授業デザインの観点で9講座の授業が公開され、本校にとっても、SSHを中心とした授業での様々な取組について知っていただく良い機会となりました。

ジグソー法での世界史 国語のアクティブラーニング 理科実験中

ICTの活用を英語の授業で 2年生の国語のアクティブラーニング 振り返りの様子

2時間続きの授業見学終了後、研究協議の時間となり、各分科会では活発な意見が飛び交いました。また、多様な視点からの質問も沢山いただきました。最後は来賓としていらした東京大学CoREF協力研究員の櫻田様、高校教育指導課の前田指導主事様・發智指導主事様から指導助言をいただきました。すべての関係の皆さん、大変お世話になりました。

研究協議の様子 国語の研究協議 体育の研究協議

 

 

校長日記 第2回学校説明会にて

10月26日(土)第2回学校説明会が本校にて行われ、700名を超す中学生や保護者の方々がいらっしゃいました。全体会が体育館で行われ、校長挨拶に続き、教頭による学校概況・教務主任による入試説明・進路指導主事による本校の進路指導について、説明や解説をさせていただきました。

全体会の様子 教務主任の説明 大勢の方々が来校

全体会終了後、そのまま在校生のいる校舎へ移動し、授業を参観していただきました。移動中にも本校の施設・設備を見ることができ、購買でパン等を購入される姿も見受けられました。授業を参観後、生徒ホールにて個別相談(教員)ブース・本校生徒による相談ブースに向かう方々もいました。

熱心にメモをとる 授業参観の様子 ブースの様子

さらに、放課後の川女の取組(サイエンス教室・3大学OGによる進路説明会・各部活動など)にも触れあうことができ、半日でしたが、川女生の体験ができたのではないかなと思います。

サイエンス教室での実験にて バドミントン部の見学 バスケット部の交流試合の見学

学力検査の本番まで4か月となりました。計画的な学習を進めながら、志を高くもち、自分の夢の実現に向かって一歩一歩前進していくことを願っています。本日は来校いただき、誠にありがとうございました。

校長日記 埼玉県高P連・西部支部役員等研修会にて

10月22日(火)今年度の高P連・西部支部役員等研修会がウェスタ川越にて行われ、弓削PTA会長をはじめ4名で参加して参りました。今年度から宿泊を伴わず、半日研修会という形に変わり、西部支部の各校から総勢320名を超える方々が参加されました。開会行事に続き、NHKのEテレ「みんなのためのバリアフリー・バラエティ」等で活躍中のレモンさん(山本シュウさん)をお招きした講演会で幕があがりました。

開会式の様子 レモンさんの勢いは流石 各校の発表の様子

PTA会長の経験や大阪大学での教鞭等を踏まえながら、アンガーマネジメント・アドラー心理学(自分軸について)・潜在意識と顕在意識・PTA5つの得、など実に幅広い話題についてユーモアを交えながら熱い思いを語られました。後半は4つの専門委員会の発表・研究協議となり、中島PTA副会長・青山PTA副会長の見守る中、弓削PTA会長とともに「生徒たちの最強の応援者=PTA」と題した発表を行いました。川女に続き3校の発表があり、とても学ぶことの多い研修会でした。幹事校である市立川越高校の皆さんには、大変お世話になりました。

 

校長日記 津田塾大学・髙橋裕子学長による特別授業にて

10月17日(木)午後の時間帯において、3年生を対象に特別授業が体育館で行われました。この特別授業の講師として、津田塾大学の高橋裕子学長をお招きし、川女の生徒に向けて「女性が学ぶこと、働くことの意義を考える ~ 私たちの社会にあるアンコンシャスバイアスを乗り越えよう ~」という題目で、特別なメッセージをいただきました。

導入時の学長の様子 体育館での様子 熱のこもった授業

新たなる課題解決には、多様性(ダイバーシティ)が不可欠であり、様々な異なるジャンルの意見を交わしながら、ベストなものを創りだしていくべきだ、という語りで始まりました。これからの時代は、文系理系もなく、あらゆる力を総動員して力を合わせていくことが重要だと改めて感じました。また、女性にとって高い志を持てるような希望ある社会をつくる必要があり、現代の日本はまだまだ遅れている。そのような社会の変革を担う女性になって欲しい、と強く説かれました。後半では、津田梅子の人生・教育観にも触れ、点と点を線で結ぶために、教育を通して次世代に繋いでいくことの重要性について熱く語られました。最後に、「大学受験はこれからの人生の始まり」「大学で終わらずに、大学院(修士)まで学びを続けて欲しい」「海外で学ぶ経験をして欲しい」という言葉が印象的でした。

是非、川女の皆さんも「津田梅子」(大庭みな子 著)を読んでみたらいかがでしょうか。中身の濃い学長による特別授業でした。

校長日記 SSH事業出前授業「リケジョに託す冒険の科学」にて

10月10日(木)2・3時限目、1・2年SSHクラスを対象とした「出前授業」が企画され、花王株式会社・代表取締役 専務執行役員である長谷部佳宏様による授業が行われました。工学博士でもある長谷部様は、「美」「地球環境問題」について、現在研究中の商品や業界間の連携、理系の果たすべき役割、高校生の将来の進路決定のヒント等、実に幅広いジャンルの具体的な話をいただきました。

長谷部先生の授業 実験も交えながら 実験には興味深々

前半の「美」に関する授業では、花王で現在商品開発されている事例に触れながら、ファインファイバー・ヘアカラー・RNAなどをキーワードに、時に実験を交えながら、お話をいただきました。生徒は興味津々にメモをとったりしながら、真剣に聴き入っていました。

実演にも生徒は積極的に参加 長谷部先生に直接質問 長谷部先生を囲んで

後半の授業は「地球環境問題」でした。Recycreation(レサイクリエーション)という造語を用いながら、私たちの「良きもの」をゴミしてはならない、という信念のもと、花王が取り組んでいる事例を紹介していただきました。「科学とは、不可能を可能にするもの」「科学技術の開発は異なったジャンル同士が手を組み、(バトンを)リレーしていくこと」「皆さんは、未来を託された人たち」「なりたいことを成し遂げる」といった言葉が心に響きました。休憩時間中にも、長谷部先生に周りには多くの生徒が集まり、次から次へと質問を投げかけていました。あっという間の内容の濃い「出前授業」でした。

校長日記 西部地区公立高校進学フェアにて

10月5日(土)西部地区高校進学フェアが3会場(松山・所沢・川越)で行われ、本校は川越工業高校と所沢西高校にブースを設置させていただき、松山高校には資料での参加をさせていただきました。30℃を超える気温上昇の予報もあり、出足はなかなか伸びませんでしたが、徐々に会場は活気にあふれてきました。

川越工業にて 体育館の様子 所沢西高校にて

本校のブースには中学生(主に3年生)と保護者の方が個別説明・相談をされてました。本校教員も熱心に来校者に対応し、本校の紹介・入試の仕組み・その他について、情報提供させていただきました。次のステップは、ぜひ本校まで実際に来ていただきたいと思います。学校独自の説明会は、10月26日(土)・11月9日(土)となっています。

校長日記 早くもハロウィーン装飾

職員室と教室棟の渡り部分(学習スペース)の一角に「ハロウィーン」のコーナーが登場しました。飾りなどの装飾をされたのは、本校のALTであるNadine先生。抜群のセンスで「カナダのハロウィーン」と題したコーナーを作っていただきました。

廊下の一角に 綺麗な装飾 なるほどカナダ版

何気なく過ごしている毎日、そんな時にこそ、この一角に足を止めてみて欲しいと思います。特にカナダ版のハロウィーンです。なるほど、と勉強になると思います。1日の中で、ホッとする時間も大切ですから。Nadine先生、力作ありがとうございます。

校長室 後期始まる

10月1日(火)本日より後期が始まりました。体育館にて始業式が行われ、校長講話に続き、進路指導・生活指導の観点から、それぞれ講話をいただきました。その後、報告会・壮行会となり、久しぶりに全校生徒が揃いました。

校長講話 進路指導主事の講話 生活指導主任から

高荷進路指導主事からは、「勉強はやらされている感ではなく、自己の将来を見据えながら楽しく取り組んで欲しい」、石井生徒指導主任からは、「交通事故に遭わないために、善悪の判断について」の講話をいただきました。

SSHの海外研修報告 全校の様子 壮行会・報告会

後期始業式に続いて、関東大会に出場した水泳部の報告会、関東新人大会に出場する陸上部の本田海夕(2-5)さんの壮行会が盛大に行われました。また、この夏実施されたSSHオーストラリア海外研修に参加した15名からの報告がスライドによって行われました。後期も、川女生がますます活躍することを期待しています。

 

《 令和元年度・後期始業式 校長挨拶概要 》

 本日は後期の始業式です。4月から半年が過ぎ、折り返しの日です。これまで
 川女生の皆さんの一生懸命な活き活きとした取組を拝見し、日々皆さんの成長を感じてきました。後期においても、さらに成長した姿を見ることができる、と期待しています。
 さて、本日は、京都大学名誉教授の永田和宏先生が書かれた「知の体力」という本から引用して、お話をしたいと思います。実は、8月にPTAの京都大会があり、その時に偶然にも永田先生の講演会を聴く機会があり、川女生の皆さんにも紹介したいと思い、この場に立っています。
 本日のテーマは、「学習」と「学問」です。では、「学習」と「学問」の違いは何でしょうか。「学習」を繰り返していき、さらに1つ上のステージが「学問」、といったイメージかなと思います。
 実は、高校までの授業での「学び活動」は「学習」です。学校というカテゴリーでは、小・中・高を通して、皆さんはこれまで「学習」をしてきたことになります。すなわち、「学習」とは、『必ず答えがある「問い」が与えられ、「答え」を導き出す』という行為を繰り返して行うことです。従って、授業では、必ず「答え」があることが前提なので、先生からの「答え」が明示されないと、物凄く不安になります。小・中・高を通して、「学習」をしてきたからこそ感じる不安なのかも知れません。
 一方、「学問」とは、文字どおり「学び」「問う」ことです。学ぶことだけでなく、「問う」ことが重要なのです。つまり、「学習」によって頭に入ってきた「知」が本当に正しいのか問い直す、それが「学問」なのです。平たく言えば、「学習活動」の際に、常に「本当だろうか」「何でだろう」と疑問に思い、質問をすることが「学問」につながっていく、ということです。
 実は、社会における諸問題は、正解というものがない世界です。いわば、想定外に常に向き合わなければならないのが、現実の社会です。これまで教わってきた解き方・対処の仕方では対応できない問題に遭遇した時、自分で考え、どのような解法を模索していくかが問われるのが、現実の社会です。
 先ほど紹介した京都大学名誉教授の永田和宏先生の著書「知の体力」には、『「学習」を繰り返し、基礎力を身につけ、「なぜだろうか」という問いを繰り返すことで、自己の知力が向上する』と書かれています。
 本日から後期が始まります。様々な「学習」の場面において、繰り返し学び、学びを身につけることだけでなく、「問う」姿勢を意識しながら、さらに深い学び、すなわち「学問」につながる質の高い学びにトライして欲しいと思います。