校長日記 令和3年度・後期始まる。

10月4日(月)後期が始まりました。緊急事態宣言が解除されましたが、まだ先が見えない状況が続いています。前期に取り組んだことを振り返り、さらに完成度を高めていきましょう。今回の始業式もオンラインにより実施され、各教室のスクリーンを通して、式が進みました。

校長講話の様子  武藤進路指導主事のお話  野中生徒生徒指導主任のお話 

教室の様子  司会進行の先生  真剣に参加する生徒たち

校長講話(下段参照)に続き、進路指導主事の武藤先生から「失敗や上手くいかない原因を外に探すのではなく、謙虚に自分自身を振り返ることが重要」「最後は、自分で頑張って目の前の壁に立ち向かっていこう」というお話がありました。また、生徒指導主任の野中先生から自転車安全運転講習会(8/2実施)での講話に加え、「自分で決める」という詩を引用し、「日々感謝の気持ちを忘れずに過ごそう」というお話がありました。

          結果報告会の様子    生徒会から花束贈呈

始業式後、部活動等の報告会が実施され、関東大会に出場された音楽部・最優秀賞を受賞された文芸部に対して生徒会長・校長から労いの言葉があり、最後は生徒会から花束が贈呈されました。制限の中ですが、出来ることを模索しながら、ますますのご活躍を祈っています。

 

《 校長講話(概要)》                          
 本日から後期が始まりました。前期では、残念ながら公開は出来ませんでしたが、体育祭や紫苑祭を行うことができました。川女の伝統が引き継がれていき、少しホッとしています。後期では、様々な行事などが予定されていますが、少しでも実現できることを願っています。また、9月初頭からは、分散登校やオンライン授業が展開されました。なかなか思うようにはいかない点もありますが、創意工夫しながら、自分にできることを少しでも実行していって欲しいと思います。
 本日は、川女生の皆さんに是非とも行動実践して欲しいことをお話します。皆さんは、Pay Forwardということばを耳にしたことがありますか。日本語では、「恩送り」といった表現になります。このPay Forwardは、アメリカのフロリダ州セントピーターズバーグにあるコーヒー店での取組がブームとなり、知られるようになった言葉です。そのブームとは、来店したある男性が次に待っていた客のコーヒー代を先払いし、それに感動・感銘した方が、同じように先払いを行い、その行為が広まり、1つの取組・ブームに発展したというものです。
 つまり、Pay Forwardとは、AさんがBさんに与える。BさんはAさんに恩を返すのではなく、Cさんに与える。CさんはAさんやBさんに対して感謝を感じながら、次の方・次の世代へと、より多くのことを伝えていく。やがて社会はお互いを思いやり、自然に後進が育ちやすい、ポジティブな循環となっていく。そのような仕組みが、Pay Forwardという考えです。
 ところで、このアメリカでブームとなったPay Forwardの起源は、イタリアのナポリだそうです。1900年代の終わり頃、あるナポリのカフェで、経済的に苦しい人に対して、コーヒー代を先払いするという習慣が自然に生まれ、リーマンショック後の2011年頃に、この習慣が復活しました。
 皆さんは、このPay Forwardの考えについて、どう思いますか。大げさに言えば、Pay Forwardとは、「自分とは無縁であった人に対して、自分の持っている力を捧げる」ということにもなります。まさに、このPay Forwardによって、広い意味で、「社会への恩返し」につながっていくと思います。渋沢栄一翁が「道徳経済合一説」で説いていたように、富を自分のもの、あるいはある特定の人のものにしないで、富を社会に還元・循環していくという考え方と同じです。Pay Forwardという言葉は、とても素敵な言葉です。
 この川越女子高校には、「学力の向上」とともに、「人格の陶冶」という教育指針があります。コーヒー店で、次に待っている人にコーヒーの先払いをして欲しいとは言いませんが、こんな時代だからこそ、Pay Forwardを実践行動して、「人格の陶冶」に磨きをかけてみませんか。その気になれば、Pay Forwardの機会はあると思います。後期での、皆さんの更なる成長を願って、校長講話とします。