「人格の陶冶」の或る実践

校長室の机の上に1通の手紙が置いてありました。近隣にお住いの方からのお手紙でした。封を切り、中の便箋に目を通しました。達筆な字で書かれた「本校生徒へのお礼」の手紙でした。川越市内のある場所まで行こうとしましたが、道が分からず本校生徒に尋ねたそうです。本校生徒は丁寧に現地まで道案内をしたそうです。途中、自分の将来の進路について語ってくれたそうです。暑い中、貴重な時間を割いて、コロナ禍の中にもかかわらず、道案内とおしゃべりに付き合っていただき、ありがとうございました、というお手紙でした。

いただいた手紙 校長あての手紙 3枚の便箋

本校はこれまで、「学力の向上」・「人格の陶冶」という2本柱で様々な教育活動を展開してきました。特に「人格の陶冶」は「〇〇ファースト」といった個人主義ではなく、他を思いやる大切な心・相手に寄り添う心・品位品格といった観点からも、川女生にとっては大切な精神です。

今回のお手紙をいただき、この川女生は「人格の陶冶」を自ら実践したと言えます。私は、このような生徒が川女にいることに誇りを感じています。「人格の陶冶」の実践をした生徒に感謝したいと思います。どうもありがとうございました。

最後にお手紙から一部抜粋します。『・・・そんな中、彼女は将来の夢などについて話してくれました。マイナスなニュースばかりの中、自分の目標を持ち、嬉しそうに夢を語る姿に、私まで清々しい気持ちになりました。・・・どうしてもお礼が言いたく、お手紙をさせていただいたことをお許しください。夢に向かって頑張ってください。』