校長日誌 終業式
令和5年3月23日(木)終業式を行いました。校長講話の後、進路指導主事から今年度の進路結果等について、生徒指導主任からは制服の着こなし、痴漢被害防止、マスクの着脱で偏見や差別が生じることがないように等の話をしました。
終業式後、音楽部関東大会出場の報告があり、生徒会長から今後も活躍をとの挨拶及び花束贈呈が行われ、続いてロードレース大会表彰式が行われました。今年度も多くの生徒が様々なところで活躍しました。来年度も期待しています。
進路指導主事講話 | 生徒指導主任講話 | 音楽部から関東大会出場報告 |
生徒会長から音楽部へ | 音楽部へ花束贈呈 | ロードレース大会順位発表の様子 |
以下は校長講話の要旨です。表示されない場合は<続きを読む>をクリックしてください。
終業式校長講話
皆さん、おはようございます。今年度もコロナ禍の1年で、相変わらず多くの制限がある中でしたが、行事、授業など 昨年に比べてコロナ前に近い形で多くの教育活動を行うことができました。これも、皆さんが感染防止対策に真剣に取り組んでいただいたおかげだと思います。ありがとうございます。
また、皆さんには色々と不便をかけてしまった大規模工事の数々も、皆さんの協力があって無事に終えることができました。この工事でトイレがきれいになった教室棟は約60年前に建てられたものです。明治記念館に至っては120年前の建築です。手入れをすればこうして長く使うことができます。
これは、人間でも同じようです。文藝春秋社から出版されている「102歳、一人暮 らし。哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方」を読むと、そう思えます。著者の石井哲代さん(以下哲代おばあちゃん)、は1920年生まれ。小学校の先生を58歳で退職後は嫁ぎ先で畑仕事をずっとしている方です。100歳になって、ひょ んなことから中国新聞の連載記事となり、本まで出版することになりました。先日、ラジオのインタビューに答えていましたが、インタビューア ーの質問を聞き返すことがないなど耳もしっかりしており、受け答えも素早くしっかりとしていました。
哲代おばあちゃんは、朝起きたら布団をたたんで廊下の押し入れに入れる。ジムに行かずとも運動になるのだそうです。食べ物は何でもおいしく食べ、天気のいい日は草むしり、畑仕事に。コツコツと計算ドリルなどの脳トレをして、柔軟体操を欠かさな いと言う風に、身体のメンテナンスを怠らずにやっているのだそうです。
また、本の中では哲代おばあちゃんの「生き方上手になる五つの心得」が紹介されています。
一 物事は表裏一体、良い方に考える。物事はおばあさんの手と一緒。手の甲はしわしわでも、手のひらはつるつる。失敗もひっくり返して良い方に考える。失敗にとらわれてばかりでは、人生が曲がってしまう。人が小さくなってしまう。
二 喜びの表現は大きく。社会のムードメーカーになれるように。
三 人をよく見て知ろうとする。ちょっとした変化に気づくことは大人同士の付き合いでも大事なこと。
四 マイナス感情 笑いに変換。お得意のギャグは「お金がナイチンゲール」。
五 手本になる先輩を見つける。哲代おばあちゃんの手本は姑さん。
哲代おばあちゃんは物事を前向きに捉えることで、精神のメンテナンス精神のメンテナンスもしています。しっかりとメンテナンスをしているから長く、元気にいられるのだと思います。
これらのことは、健康長寿でいるための秘訣というばかりでなく、哲代おばあちゃんの100歳を超えてからの活躍を考えると、人が持つ能力を十分に発揮するための秘訣なのかもしれません。
さて、先週348名の3年生が卒業していきました。全国一斉休校で6月からの高校生活となった卒業生ですが、登校できなかった期間を吹き飛ばすような強い意志で前向きに努力を重ね、進学実績も含め大きな成果を収めました。
在校生の皆さんにも良い手本ができました。皆さんには、先輩方の前向きさを引き継ぎ、体と心のメンテナンスを施しながら、また来年度より飛躍できるよう期待しています。4月にまた元気な笑顔でお会いしましょう。