SSH出張講義「素粒子物理学の研究」

 

 11月13日(土)の午後、茨城県つくば市にある 高エネルギー加速器研究機構(KEK) 素粒子原子核研究所 准教授の多田 將先生をお迎えして、SSH出張講義「素粒子物理学の研究」を行いました。1年から3年までの生徒46名が参加しました。多田先生は、「すごい実験 ―高校生にもわかる素粒子物理の最前線」などたくさんの本を書かれている有名な方です。

 素粒子物理学とはどういう学問分野か、素粒子というものすごく小さな粒子について知るためには、山手線の一回りと同じくらい大きな研究施設が必要なこと、素粒子物理学の研究では日本は世界の最先端にあり、日本人が取ったノーベル賞もこの分野が大変多いことなどを、物理をまだ習っていない1年生の生徒にもわかるように説明していただきました。先生はニュートリノという素粒子について研究されています。地球も通り抜けてしまうほど透過性の高いニュートリノを使い、福島の原子力発電所の原子炉内部や、エジプトのピラミッド内部の様子を調べることができるそうです。

 終了後、「加速器はなぜ丸いのか?」、「粒子と反粒子が生成してもすぐに消滅してしまうのではないか?」など生徒からたくさんの質問が出て、先生は1つ1つに丁寧に答えていただきました。

 

【生徒の感想】

*原子の中の中性子をさらに分けることができるなんて驚きました。ニュートリノが物質にあたる確率はとても低いので、体に害を及ぼすことはないと聞いて安心しました。

*中3の時に「ニュートリノ ~最も身近な物質でもっとも謎の物質~」という本を読んだのを思い出しました。今日の先生のスライドで表が出てきたあたりで、多田先生の著書だと気づきました。

*学者と聞くと研究室に閉じこもって研究しているイメージがあるが、今回の講義で学者の仕事も様々なんだと思いました。ニュートリノの性質についての話が特に興味深かったです。

*物質と反物質の話にとても興味がわきました。見方を変えただけのものなのに、寿命に差があるのは不思議でした。

*新聞には、「日本は素粒子物理学にかける予算が少ないため、世界との競争に勝つのは大変だ」と書かれていたけど、日本は素粒子の研究の先頭を走っているのだなと思いました。