校長日誌
校長日記 サイエンス教室「ニワトリの解剖」にて
新年あけましておめでとうございます。今年も「校長日記」よろしくお願いします。
さて、1月11日(土)土曜公開授業日の放課後、生物実験室において、サイエンス教室として「ニワトリの解剖」講座が開かれました。
恒例となっている「ニワトリの解剖」ですが、参加した生徒たちは役割分担しながら、積極的に解剖に取り組んでいました。筋肉のつき方・後肢や前肢の構造・食道と器官・消化器などの臓器などなど、それぞれ段階を経ながら解剖が進んでいきます。
班ごとに1体のニワトリが提供され、3人から5人で解剖を行うという、非常に恵まれたサイエンス教室です。理科の先生方も丁寧に細やかに指導されていました。教科書では学べない・体験できない貴重な機会です。
解剖という、今まで経験したことのない経験を通して、好奇心や探究心をもって何事にも果敢に挑戦していって欲しいと思います。本日の講座を通して、川女生の逞しさを感じました。2時間にわたる講座を準備していただいた先生方、参加した生徒皆さん、大変お疲れ様でした。
校長日記 年末・全校集会にて
12月24日(火)クリスマスイブの日、本校では今年最後となる全校集会が体育館で行われました。過日改修修繕が終了したばかりのピカピカの床となった体育館において、生徒たちは学年ごとに整列し各講話に耳を傾けました。
校長講話(下段参照)に続き、髙荷進路指導主事・石井生徒指導主任から講話をいただきました。進路指導からは、新入試(特に英語)・思考力の育成・読書の大切さについて、生徒指導からは、生活委員会広報(特に歩きスマホ)・冬休み中の過ごし方・前回生徒総会への回答などについて、お話をいただきました。
全校集会終了後、全国大会へ出場することになった「英語部・ディべート班」「カラーガード部」の壮行会が行われました。埼玉県は英語ディべートのレベルが非常に高い県ですが、その中での本校英語部の出場の快挙。そして日頃から一生懸命に練習に励んでいるカラーガード部の晴れ舞台、英語部は群馬県で12/25・26、カラーガード部は千葉県で2月2日の全国大会となります。全力で持てる力を出し切って欲しいと願っています。
《全校集会・校長講話 概要》
早いもので12月の年末となりました。元号が変わった令和元年は、皆さんにとってどんな年でしたか。私は、4月着任からの9か月は常に忙しなかったですが、内容の濃い日々を過ごしてきたかな、と感じています。今後も、生徒の皆さんと共に、「より良い川女」を創っていきたいと思っています。
さて、唐突ですが、ある言葉の定義を述べます。定義を聴きながら考えてみてください。「円運動をしている物体が受ける慣性力の1つの力」または、「等速円運動における円の中心方向に働く加速度」、あるいは「物体を曲線軌道で動かす力」、それは何か。答えは、『向心力』です。物理の世界では向心力と定義づけされていますが、一般的には『求心力』と呼ばれています。ちなみに、この『求心力』と表裏一体になっている対語は何でしょう。答えは、『遠心力』ですね。本日は、この『求心力』と『遠心力』をキーワードにお話しをします。
はじめに、『求心力』と『遠心力』という切り口で、「集団の在り方」を考えてみたいと思います。「集団」とは、皆さんにとってはクラスや部活といった個が集まった、「個のかたまり」のことです。クラスや部活といった集団には、リーダーがいます。このリーダーに『求心力』がないとメンバーはグループから離れていきます。しかし、過度な『求心力』はカリスマ性・独裁性が高まり、グループはしぼんでしまうでしょう。一方、リーダーの『遠心力』は、内にこもらず外への発信力が強まり、協調性に優れることになります。しかし、過度な『遠心力』は、自分に合っていない人を排除し、グループが解体しまいます。つまり、リーダーには、絶妙なバランスの『求心力』と『遠心力』が必要ということなのです。現在、グループをまとめることで苦労をしている人には、打開に向けて、何らかのヒントになるかもしれません。
次に、『求心力』と『遠心力』という切り口で、「個の在り方」を考えてみたいと思います。皆さんは、様々な友人や先輩方・先生方と人間関係を構築しながら、学校生活を送っています。また、進路実現・自己実現に向けて、日々努力をされています。そんな皆さん自身の「個」をさらに磨いていって欲しいと願っています。そのためには、『遠心力』によって、今ある自分という殻から外に飛び出すことも必要です。『遠心力』によって、自分の視野を広げていって欲しいと思います。外へ向かう、外へ飛び出す、外へ発信する力を身につけて欲しいと思います。しかし、『遠心力』を強めすぎて、自分に合わない人・意見の食い違う人を排除しないで欲しいです。強すぎる『遠心力』は、多様化の今の時代には即しませんから。そして、皆さんの「個」をさらに磨くために、自分の得意なこと・好きなこと・自分の武器を見つけてください。そのような魅力的な人には、自然と『求心力』が生まれます。魅力ある人には、周りの人が集まってきます。リーダーに必要なバランスのある『求心力』『遠心力』と同じように、自分自身を高めていくには、バランスのある『求心力』と『遠心力』が必要ということです。ぜひ『求心力』と『遠心力』を意識しながら、これからの高校生活を送って欲しいです。
明日から14日間の冬休みとなります。しっかりと健康管理をし、充実した日々を送ってください。 最後に3年生、いよいよセンター試験が始まり、入試が本格化します。これまでやってきたこと、自分を信じて、進路実現に邁進してください。応援しています。皆さん、良い年をお迎えください。
校長日記 高校生のための教員志望者説明会にて
12月23日(月)放課後、「高校生のための教員志望説明会」が本校会議室にて行われ、30名を超す生徒(1・2学年限定)が参加しました。担当の教育局市町村支援課教職員採用課の方は本校卒業であり、川女生から見える理想の教師像・採用業務流れ・教員免許などについて、具体的に説明していただきました。
また、説明会の次第の他に、県作成のパンフレット「埼玉県公立学校教員採用案内」が資料提供されました。さらに「教員採用選考試験問題」に実際に生徒たちがチャレンジしました。参加した生徒の中から実際に教壇に立つ教員が出る日がくることを楽しみにしています。
校長日記 吹奏楽部「アンサンブル発表会」にて
12月22日(日)冬至のやや寒い中、吹奏楽部によるアンサンブル発表会が生徒ホールにて行われ、大勢の保護者やご家族の方々が来校され、アンサンブルの音色に耳を傾けました。
アンサンブル発表会ということでしたが、実に多様なアンサンブルを聴かせていただきました。音に音を重ねていく、心が温まるひと時。そんな瞬間を生徒ホールで体験させていただきました。今回の企画に際しては、事前からの準備で大変だったことと思います。素晴らしいひと時を過ごすことができました。また、楽しみにしています。
校長日記 第1学年全員・課題研究発表会にて
今月半ばから後半にかけて、全1学年の生徒たちが「課題研究」の発表を行っています。この取組はSSH事業の一環として行われ、SSHクラス以外の生徒たちもグループをつくり、1年間かけて設定したテーマについて研究を続けてきました。その研究発表が課題研究発表会です。
眠らない授業・大人の味・発展途上国の改善・住みやすい家・英単語の効率的な学習法・ボール飛ばしなど、多岐に渡る幅広いテーマを設定していました。川女生の興味関心の幅広さを感じました。また、このポスターセッションでは、自分たちの研究した内容をプレゼンテーションする力が必要となり、回数を追うごとに上達してきます。
さらに発表を聴くだけでなく、発表の内容について多くの質問がでますが、冷静に対応する姿がありました。また、カラフルで非常に見やすい文字・フォントのポスターが多かったと思います。この1学年共通の全員を対象とした課題研究の取組により、様々な力が育成されていることを実感できました。なお、SSHクラスの発表は別途予定されています。
校長日記 ALT作「Christmas 特集」掲示中
12月24・25日のクリスマスが近づいてきました。本校ALTのNadine先生に、渡り廊下の一角にある掲示コーナーに「Christmas 特集」の作品を掲示していただきました。目に入りやすい一角のコーナーですので、足を止めてじっくりと記事などを読んで欲しいと思います。
クリスマスツリーなどの手作り作品の掲示とともに、投票コーナーもあります。ニューヨークとパリのクリスマス・イルミネーションの人気投票です。皆さんは、どちらに投票しますか(しましたか)。第4考査も終了し、年末の忙しなさを感じる時期となりましたが、掲示作品をじっくり鑑賞する余裕が欲しいですね。I wish you a very Merry Christmas!
校長日記 外務省「高校講座」(本校卒業生)にて
12月16日(月)ほぼ満員となった視聴覚室にて『外務省「高校講座」』が行われました。今回の講座でご講演されたのは本校卒業生の吉澤美和様。第53回卒業生として川女を卒業され、東京外国語大学に入学。その後、外務省に入省され、中南米局南米課に勤務され、外交官として現在活躍されています。
川女時代・外大時代から外務省入省までの進路選択について、時にはユーモアを交えながら分かりやすいお話をしていただきました。特に強調されていたのは、①自分で自分の可能性を狭めない、②「なんでだろう」という好奇心をもつ、③常に「何を人に伝えるのか」を考えて話す、というメッセージをいただきました。
講演会終了後の質疑応答では、後輩の生徒たちから沢山の質問が出ました。さらに終了後にも直接質問に来る生徒もいました。また、有志による「吉澤先輩を囲む座談会」では、さらに具体的なお話ができ、座談会は大変盛り上がりました。当日は、マスコミの方々(放送・新聞)の取材もあり、生徒たちは取材に応じていました。
本日の講演を終えて、参加された川女生は何かを感じ取ったことと思います。常に「探求心」「好奇心」をもって、自分の可能性を限定せず、幅広い学習を進めて欲しいと願っています。その先には、未来の自分が待っているはずですから。大変ご多用の中、講師としてお世話になった吉澤様に深く感謝します。また、お待ちしています。
校長日記 SSH高大連携として(日本薬科大学との連携)
本校はSSH事業指定校として3期3年目を迎えています。これまで様々なSSH事業を展開しており、中でも高大連携として、大学等との研究機関と連携し、科学的な事象への興味関心の幅が広がり、進路に結び付いた学習意欲が向上するなどの成果がみられています。平成28年10月には、高大接続教育事業の一環として、川越女子高校を中心とした女子高6高とお茶の水女子大学との事業協定を実現させました。さらに今年度には、お茶の水女子大学附属高校が仲間入りし、7校事業へと発展しています。
また、埼玉大学・東京理科大学・東京大学・東京農業大学・東京工業大学・東京農工大学・京都大学・早稲田大学などの大学研究機関において、本校生が多様な学びの機会を得させていただいております。この度、日本薬科大学と協定を結び、川越女子高校としての高大連携事業をさらに進めていくこととなりました。特に、薬学分野での専門的な研究機関との交流(出前授業など)を通じて、科学的な興味関心の幅をさらに広げて欲しいと願っています。
校長日記 授業紹介
川越女子高校では、「人格の陶冶」・「学力の向上」を二本柱として、日々創意工夫ある教育活動を展開しています。本日は「学力の向上」の中でも、授業改善の視点から「英語特論」(3年生)の授業の様子を紹介します。
この授業は3年A類型「英語特論Ⅱ」という授業、学習目標は①自分の考えや伝えたい内容を、相手に伝わるように英語で表現する、②相手の考えを聞き取り、自分の意見を英語で伝える、③与えられた題材の要約や自分の意見を、まとまった英文で書く、という力を育成することです。授業は原則としてALTとJTEとのTT指導により、展開されています。
昨年度から県支援により設置されたICT機器(タブレットなど)を有効に活用しながら、クロームブックを使用し、「日本の県を1つ紹介する」というテーマのもと、各自分担しながら、英語によるグループ発表をする、という授業でした。「奈良県」を担当したグループは、「せんと君」を手にしながら、奈良の食・歴史・文化・方言など、多岐にわたる角度から英語でユニークな発表を行いました。静止画だけでなく、動画などもリンクさせ、英語を駆使した多様な発表会となりました。
これからも本校では、学力の向上を目指して、さらに内容の深い高いレベルの授業を展開していきます。
校長日記 おきなわ便り4(最終号)
12月1日(日)修学旅行も最終日となりました。まずはクラスごとにブッフェの朝食で一日が始まりました。この4日間をとおして、生徒の皆さんはしっかりと食を摂っていました。修学旅行は、ある意味体力勝負でもあります。しっかりと食事を摂ることが、旅行を楽しむ秘訣でもあります。
最終日の朝はとても忙しなかったかなと思います。大きなカバンの整理して、自宅に届くことになる荷物をトラックに搬入しました。沢山のお土産と沢山の思い出を詰めたカバンは、とっても重かったと思います。2~3日で自宅に届くことと思います。カバンが届いた際には、もう一度、この修学旅行での出来事を保護者の方に話してほしいと思います。
2日間お世話になった宿泊ホテルを後にして、一行は那覇市内にある博物館・美術館へと向かいました。博物館は2年ほど前に首里城付近にあったものを移転してリニューアル展示。学芸員の方々に質問する川女生もいました。沖縄の自然から歴史、文化にわたる幅広い分野が展示されており、見ごたえがありました。また、美術館も現代アートを中心にユニークな作品が展示されていました。
最後となった昼食は、料亭那覇にていただきました。生徒の皆さんは笑顔で、おしゃべりをしながら楽しい時を過ごしました。そして、那覇空港へ。お世話になったバスガイドさん・ドライバーさんにお別れと感謝をしながら、那覇空港の搭乗口へと向かいました。この4日間の修学旅行は、いかがでしたでしょうか。クラスメイトとの距離が一層縮まったことと思います。そして何よりも、沖縄を感じて、沖縄について沢山のことを学んだことと思います。ぜひ今回の修学旅行の出来事を保護者や家族の方々に話してほしいと思います。感謝の気持ちをもちながら。。
これで「おきなわ便り」を終わりにします。私も生徒の皆さんの様々な場面に触れることができ、素晴らしい修学旅行に同行させていただき、感謝したいと思います。